日本臨床麻酔学会誌
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帝王切開症例におけるファモチジンの胎児移行性と新生児への影響
小林 みどり川添 太郎
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1990 年 10 巻 5 号 p. 466-472

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抄録

ヒスタミンH2受容体拮抗薬ファモチジン20mgを帝王切開術の症例35例に筋注投与し,分娩時のファモチジン濃度を測定した.投与後77.6±17.5分において,母体血で259.7±85.3ng/me,臍帯静脈血で83.7±19.3ng/me,臍帯動脈血で75.5±23.7ng/me,羊水では24.8±18.7ng/meであった.胎盤移行率(臍帯静脈血中濃度/母体静脈血中濃度)は0.347±0.114であった.新生児のApgarscore,体重,黄疸,哺乳力,神経学的検査において異常と認められた症例はなく,非投与群39例と比較して差はみられなかった.ファモチジン術前投与は胎児へ移行するものの,新生児に特に問題となる影響を及ぼさなかった.

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