日本臨床麻酔学会誌
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先天性ネフローゼ症候群患者の麻酔経験
小竹 良文鈴木 敦子高 日和西川 宰鈴木 玄一
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1991 年 11 巻 1 号 p. 81-85

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抄録
先天性ネフローゼ症候群とは,生後1ヵ月以内に発症するネフローゼ症候群を指し,年長児,成人におけるネフローゼ症候群とは特徴を異にする疾患である.本疾患では治療として両側腎摘出術が行なわれるが,患者は高度の低蛋白血症,発育障害を来しており,慎重な麻酔管理が要求される.当院ではこれまでに3例の先天性ネフローゼ症候群患児の両側腎摘出術の麻酔を経験した.いずれも麻酔は笑気,酸素,フェンタニールを主とし,輸液に関しては晶質液主体とし,通常の両側腎摘出術よりも減少させる麻酔管理を行い,無事に手術を終了し得た.
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