日本臨床麻酔学会誌
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脊椎麻酔施行後, 陰茎持続勃起症を呈した一症例
川口 哲堺 登志子児玉 光顕上山 博史木内 淳子吉川 清
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1986 年 6 巻 4 号 p. 359-362

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抄録
マイルズ手術後の膀胱内結石の50歳の患者に対してペルカミンS®による脊椎麻酔を施行しT6以下に十分な麻酔が得られたにもかかわらず priapism を呈した症例を経験した.
患者の陰茎は, 脊椎麻酔の効果が薄れるにつれ改善傾向を示し麻酔施行後約2.5時間で元の状態に復帰した. 一週間後, 笑気-酸素-ケタミンによる全身麻酔に変更し手術を行ない得た. ケタミンは持続滴下を行ない1mg/kgの時点で手術操作を開始し, 総量2mg/kgを静注したが priapism の発生は認められなかった.
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© 日本臨床麻酔学会
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