日本臨床細胞学会雑誌
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原著
若年性子宮体がんの臨床病理細胞診断学的検討
紀 美和杉山 裕子鈴木 奈緒子坂本 公彦宇津木 久仁子竹島 信宏平井 康夫古田 則行秋山 太滝澤 憲
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2009 年 48 巻 5 号 p. 263-267

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抄録

目的 : 若年性子宮体がんは一般に早期がん, 高分化型類内膜腺癌の頻度が高いとされている. 若年性子宮体がんの病理細胞診断学的特徴を明らかにし, その特徴をもとに若年性子宮体がん早期発見の手がかりを見付けることを目的とした.
方法 : 2000 年 1 月∼2006 年 12 月の 7 年間に当院で治療した 39 歳以下の子宮体がん (39 歳以下群) 48 例を対象とし, 病理細胞診断学的特徴について, 40 歳以上の子宮体がん (40 歳以上群) 671 例と後方視的に比較検討した.
成績 : 病理組織学的特徴として, 両群ともに類内膜腺癌 Grade 1 の頻度が高く, 扁平上皮への分化を伴う類内膜腺癌の頻度は 39 歳以下群が 40 歳以上群に比較して有意に高かった (31.3% vs 17.6% (p=0.033)). 細胞診断学的特徴として, 扁平上皮への分化を伴う所見の割合は 39 歳以下群が 40 歳以上群に比較して有意に高かった (34.9% vs 9.4% (p<0.001)).
結論 : 若年者の内膜細胞診において扁平上皮への分化を伴う異型内膜細胞を認めた場合は, 子宮内膜癌の存在に留意し, 病理組織検査を実施する必要があると考えられた.

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© 2009 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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