日本臨床細胞学会雑誌
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特集 <甲状腺穿刺細胞診—濾胞性腫瘍の問題点—>
甲状腺穿刺細胞診
—濾胞性腫瘍の取り扱い—
丸田 淳子橋本 裕信末久 友梨山下 裕人野口 志郎横山 繁生
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2010 年 49 巻 1 号 p. 55-60

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抄録
目的 : 濾胞癌の正診率向上に寄与する細胞所見の検索を目的として, 病理組織診断にて確定された濾胞腺腫および濾胞癌における細胞所見を検討した.
方法 : 濾胞腺腫 755 例および濾胞癌 57 例について, 細胞診結果と細胞所見を病理組織診断と比較した.
成績 : 濾胞性腫瘍における細胞診の感度, 特異度, 陽性的中率, 陰性的中率は, それぞれ 35%, 97%, 50%, 95%であった. 濾胞腺腫で多くみられた所見は, 背景の液状コロイド, シート状配列, 小濾胞構造であり, それぞれ 54%, 54%, 18%の症例でみられた. 濾胞癌で多くみられた所見は, 豊富な細胞量, 小濾胞構造, 核異型, 粗顆粒状クロマチン, クロマチン増量であり, それぞれ 21%, 23%, 25%, 33%の症例でみられた. 濾胞癌において細胞診で「悪性」と判定した症例では, 「正常あるいは良性」と判定した症例よりも核異型や粗顆粒状クロマチンの所見の頻度が高かった.
結論 : 濾胞癌では, 腫瘍細胞の出現様式, 粗顆粒状のクロマチンとクロマチン増量により, 悪性判定できる症例が少なからずある. これらを正しく鑑別し, 悪性と報告すべきである.
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© 2010 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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