日本臨床細胞学会雑誌
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原著
検体不適正率の通知による子宮頸がん集団検診の不適正検体の減少
森村 豊千葉 聖子荒木 由佳理塚原 孝佐藤 美賀子柴田 眞一古川 茂宣添田 周渡辺 尚文藤森 敬也
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2013 年 52 巻 4 号 p. 330-334

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抄録
目的 : ベセスダ方式の導入で, 標本の適正・不適正が評価されるようになった. 不適正標本の減少のため, 検体採取医にみずからの不適正発生率を通知し, 改善効果を検討した.
方法 : 福島県内の子宮頸がん集団検診で, 施設検診を行った 114 施設に, 2009 年 4 月∼2010 年 3 月の各施設の不適正率を報告した. 次いで 2010 年 4 月∼2011 年 3 月の 114 施設の不適正率の推移を比較した.
成績 : 2009 年 4 月∼2010 年 3 月の不適正率は 51,863 件中 3,529 件, 6.8%であったが, 2010 年 4 月∼2011 年 3 月は 56,162 件中 1,875 件, 3.3%で有意に減少した.
不適正標本が有意に減少した施設は 54 (47.4%), 有意ではないが減少した施設は 42 (36.8%) であった.
改善施設では, 一部は綿棒採取をやめたことで, 不適正検体が著しく減少した施設もあったが, 従来からスパーテル, ブラシ採取であった施設でも多くで改善がみられた.
結論 : 施設ごとの不適正発生率を報告することで, 検体採取医が採取器具を変更したり, 検体採取時に留意を促すことで, 不適正標本の減少が期待できる.
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© 2013 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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