日本臨床細胞学会雑誌
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原著
子宮頸癌同時化学放射線療法後の局所残存再発症例の検討
阿部 彰子馬屋原 健司山本 阿紀子的田 真紀尾松 公平加藤 一喜古田 玲子荒井 祐司杉山 裕子竹島 信宏
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2013 年 52 巻 6 号 p. 518-525

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抄録
目的 : 子宮頸癌に対して同時化学放射線療法 (CCRT) が広く行われている. しかし, 照射後の局所制御困難例もあり, 追加治療として根治的子宮全摘術が行われるようになってきた. このため, 局所腫瘍残存や局所再発症例の早期識別が重要である. そのための検査として細胞診, 組織診および画像診断について比較検討を行った.
方法 : 2005 年から 6 年間に当院で初回治療として根治的 CCRT を施行した子宮頸癌Ib 期∼IVa 期症例中, 局所残存もしくは局所制御後再発をきたした 19 例中, 細胞診未施行の 5 例を除外し, 14 例を対象とし, 後方視的に検討した.
成績 : 年齢中央値 43 歳 (32∼68 歳). 組織型は扁平上皮癌 5 例, 腺扁平上皮癌 5 例, 腺癌 4 例であった. 局所残存再燃症例の細胞診陽性率は 50% (7/14) であった. 細胞診陰性例では上皮細胞が経時的に減少し, 壊死組織および組織球が主体となっていた. 細胞診陽性例のなかには, MRI では病巣の描出を認めない症例も 2 例含まれていた.
結論 : 子宮頸癌 CCRT 後の局所判定は, 手術療法が必要な症例の早期識別のため行い, 細胞診, 組織診, MRI の併用による総合的な判断が重要であると考えられた.
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© 2013 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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