抄録
目的 : 子宮頸がん集団検診における, 細胞診・HPV-DNA 検査 (以下, HPV テストとする) 併用検診の有効性を明らかにすることを目的とした.
方法 : 併用検診を行った 2,733 人 (A 町 B 村) を対象として Sure Path 法にて LBC 標本を作製し, 残りの細胞懸濁液を用い HPV テストを行った. 要精検率と CIN2 以上の発見率を従来法および LBC のみ (C 市) のそれらと比較検討した.
成績 : LBC 法により不適正標本はなくなった. 要精検者数は A 町で 21 例 (1.8%), B 村で 36 例 (2.3%), C 市は 81 例 (2.5%) であった. CIN2 以上の病変は, A 町で 6 例 (0.5%), B 村で 9 例 (0.6%) であり C 市では 22 例 (0.7%) であった. 要精検率および CIN2 以上の発見率は従来法と比較して上昇した. 細胞診 NILM で HPV テスト陽性例 95 例を鏡検し直すと, 5 例が ASC-US となり要精検率が 2.1%から 2.3%と上昇したが有意差はなかった.
結論 : 併用検診において要精検率および CIN2 以上の検出率が上昇したのは, LBC による細胞診の精度向上が考えられ, HPV テストの効果については今後の検討が必要であることが示唆された.