日本臨床細胞学会雑誌
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原著
婦人科頸部直接塗抹標本における異型細胞の検出率
—採取器具による比較—
加藤 順子村社 元美西村 令恵村田 健司中澤 孝夫天野 殖小林 忠男行岡 直哉高橋 健太郎
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2014 年 53 巻 2 号 p. 94-98

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抄録

目的 : 婦人科頸部直接塗抹標本において, 採取器具の違いにおける異型細胞の検出率を比較検討した.
方法 : 2010 年 4 月より 9 ヵ月間, 病院診断分で依頼された婦人科頸部細胞診直接塗抹標本検体 29680 件について, それぞれの採取器具の割合とその採取器具別に頸管内膜細胞の出現率, 異型細胞の検出率, 頸管内膜細胞出現の有無での異型細胞検出率, および不適性標本の出現率を算出した.
成績 : 異型細胞検出率は綿棒採取 19729 件中 663 件 (3.4%), ブラシ採取 2997 件中 240 件 (8.0%), サイトピック採取 570 件中 34 件 (6.0%), ヘラ採取 507 件中 23 件 (4.5%) とブラシ採取が高率であった. また頸管内膜細胞が出現していた場合のほうが異型細胞の検出率が高かった.
結論 : 子宮頸部細胞診において使用する採取器具により異型細胞の検出率に大きな差が認められた. より精度の高い子宮頸部細胞診断を行うにはブラシ採取を行う必要があると考える.

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© 2014 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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