日本臨床細胞学会雑誌
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原著
BD シュアパスTM液状処理細胞診システムにおける血液の影響に関する研究
—標本不適正要因を除去する前処理工程の検討—
堀口 絢奈梅澤 敬芦川 智美土屋 幸子梅森 宮加鷹橋 浩幸池上 雅博山田 恭輔岡本 愛光落合 和徳
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2014 年 53 巻 4 号 p. 286-291

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抄録
目的 : BD シュアパスTM液状処理細胞診システムは, 夾雑物を除去する前処理工程を標準化した標本作製システムである. BD シュアパスTMバイアルに, 血液を添加し前処理工程の性能を明らかにする.
方法 : 表層型扁平上皮細胞数を 40 倍で 1 視野約 40 個以上に調整した BD シュアパスTMバイアルに 100∼3000μl までの血液を添加し, 前処理群と前処理省略群における BD シュアパスTM標本を作製した. 標本は 40 倍で表層型扁平上皮細胞を 10 視野カウントし, 平均値を算出した. 前処理群と前処理省略群の各データを用いて, マンホイットニーの U 検定を実施した (有意差 5.0%以下).
成績 : 前処理群における表層型扁平上皮細胞の平均カウント数は, 血液の添加なしで 53.3 個, 100μl 添加で 48.2 個, 500μl 添加で 39.5 個, 1000μl 添加で 39.1 個, 2000μl 添加で 22.1 個, 3000μl 添加で 10.8 個であった. 血液添加 1000μl 以上では, 前処理省略群は前処理群に比較し扁平上皮細胞数は統計学的に有意に減少した (p<0.001).
結論 : BD シュアパスTM法に標準化された前処理工程は, 血液による不適正標本の排除と診断上重要な細胞を回収し, 子宮頸部病変の検出向上に寄与する.
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© 2014 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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