抄録
目的 : ベセスダシステム 2001 では検診における精度管理項目の基準値が設定されている. 今回, この値が診療施設の基準値としてあてはまるのか検討を行った.
方法 : 病院 9 施設と検診専門施設 1 施設の子宮頸部細胞診の報告数を集計し, 精度管理項目を検診と診療などに分けて比較した.
成績 : 婦人科全報告中の ASC の割合は, 検診に比し診療で有意に高かったが, ASC 中の ASC-H の割合 (ASC-H/ASC) と ASC/SIL 比に有意差はみられなかった. しかしながら, 診療の ASC-H/ASC は基準値よりも有意に高かった. SIL が全体に占める割合から SIL 率を算出し, 診療施設を SIL 率の高い施設と低い施設に二分して比較したが, 両者に有意差は認められなかった.
結論 : 診療施設の子宮頸部細胞診には, 検診で用いる精度管理項目の基準値と異なる値を設定する必要があると思われた.