日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
Print ISSN : 0387-1193
ISSN-L : 0387-1193
症例
子宮体部より発生したと考えられる大細胞神経内分泌癌 (LCNEC) の 1 例
山田 有紀川口 龍二小林 浩内山 智子大林 千穂
著者情報
ジャーナル 認証あり

2016 年 55 巻 3 号 p. 174-178

詳細
抄録

背景 : 子宮体部より発生する大細胞神経内分泌癌 (large cell neuroendocrine carcinoma : LCNEC) は非常にまれである. 今回, われわれは子宮体部 LCNEC の 1 例を経験したので報告する.
症例 : 73 歳, 女性, 4 経妊 3 経産. 62 歳で乳癌, 70 歳で骨髄異形成症候群に罹患した既往がある. 今回, 子宮内膜組織診で神経内分泌細胞への分化を示す腫瘍が疑われた. 全身検索の結果, 子宮体癌の付属器転移, 腹膜播種, 多発性リンパ節転移を疑い, 手術を施行した. 術後病理組織検査では, 病変の主座は内膜にあり, 大型類円形または楕円形の不整核と好酸性細胞質からなる腫瘍細胞が壊死を伴い, シート状あるいは胞巣を形成し浸潤性に増殖していた. 腫瘍細胞の核クロマチンは細~粗顆粒状に増量し, 一部ではロゼット形成や木目込み状配列を認め, 内分泌分化が疑われた. 免疫染色では synaptophysin と CD56 が陽性であり, 子宮体部原発 LCNEC と診断した.
結論 : 子宮体部 LCNEC は予後不良な疾患である. 類内膜腺癌 G3 や未分化癌との鑑別が必要であり, 病理学的検討が重要である.

著者関連情報
© 2016 公益社団法人 日本臨床細胞学会
前の記事 次の記事
feedback
Top