日本臨床細胞学会雑誌
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特集 <ベセスダシステムを導入して(施設間の違い)―ASC-H の細胞判定と組織学的な背景―>
がん専門病院の ASC-H 判定の現状と年齢層別にみた細胞像の特徴
山田 麻里沙古田 則行古田 玲子星 利良伊藤 崇彦鈴木 奈緒子池畑 浩一宇津木 久仁子小松 京子杉山 裕子
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2016 年 55 巻 3 号 p. 189-194

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抄録

目的 : がん専門病院の ASC-H 判定の現状と年齢層別にみた細胞像の特徴を明らかにする.
方法 : 2009 年 1 月~2011 年 12 月に採取された子宮頸部細胞診検体 27379 例を対象とし ASC-H の割合を調べた. 3 ヵ月以内に施行された組織診結果と細胞所見を年齢層別に比較し, 組織診が CIS および浸潤癌であった例の細胞像を検討した.
成績 : 1) ASC 中の ASC-H の割合は 33.1%であった. 2) 組織診施行率は 68.4%で, CIN2 以上が 46.2%を占めており, CIN3 以上は 20~50 歳代より 60~80 歳代で有意に高率であった. 3) 年齢層別の ASC-H 例の細胞像の特徴は 20~50 歳代は予備細胞ないし未熟扁平化生細胞に類似した異型細胞, 60~80 歳代は核変性ないしクロマチン融解状の傍基底型異型細胞であった. 4) 組織診で CIS, MIC であった例を再鏡検すると, CIS の半数と MIC の全例に核分裂像を伴う核密度の高い不規則重積細胞集塊を認めた.
結論 : 当院の ASC-H の割合は 33.1%であり, その細胞像は 20~50 歳代と 60~80 歳代で違いを認めた. 細胞像を検討した結果, HSIL 以上の病変と判定すべき所見を認めた.

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