日本臨床細胞学会雑誌
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原著
子宮頸がん集団検診における陰性標本の再検鏡の現状
森村 豊寅磐 亮子野口 真貴佐藤 奈美佐藤 美賀子神尾 淳子野村 真司添田 周渡辺 尚文藤森 敬也
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2018 年 57 巻 1 号 p. 1-6

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抄録

目的 : 子宮頸がん集団検診における精度向上のための, 陰性判定例の再検鏡に関する状況を明らかにし, 有効性や意義を検討する.

方法 : 7 年間の検診で, 初回スクリーニングで NILM と判定された症例 533848 例中 20987 例にダブルチェックを行った. 再検鏡での up grade の頻度や, 組織診の結果を調査し, 初回スクリーニングの感度やダブルチェックによる偽陰性例の状況を明らかにした.

成績 : NILM 判定 528402 例から 20987 例を再検鏡し, 再検鏡率は 3.97%であった. ASC-US 以上に up grade された症例は 44 例であった. ASC-US 16 例, ASC-H 9 例, LSIL 17 例, HSIL1 例, AGC1 例であった. 初回スクリーニングの感度は 99.8%, 偽陰性率は 0.21%と算出された. 偽陰性例から CIN1 が 12 例 (29.3%), CIN2 が 8 例 (19.5%) 検出され, CIN3 が 4 例 (9.8%) 検出された.

結論 : 陰性標本の一部のダブルチェックで, 初回スクリーニングの感度が明らかとなった. 偽陰性例の発見率は低いものの, CIN 病変の検出も皆無ではなかった. 子宮頸がん検診の精度向上のために, ダブルチェックの重要性が明らかとなった.

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