2018 年 57 巻 1 号 p. 7-12
目的 : 妊婦子宮頸部細胞診における細胞採取は, 通常ブラシの使用は禁忌とされ綿棒が用いられることが多いが, 綿棒はブラシに比較して細胞採取量が少なく, false negative の原因ともなる. 今回同意の下, 妊婦子宮頸部細胞診を Cervex ブラシ®を用いて行い, その安全性, 有用性につき検討した.
方法 : 179 人の妊婦に Cervex ブラシ®を用いた子宮頸部細胞診を施行, ブラシ使用に伴う出血や産科合併症の有無につき検討した. また, 妊娠前細胞診異常を認めた 5 例にブラシと綿棒擦過細胞採取を同時に行い, 細胞診結果の違いにつき検討した.
成績 : ブラシ使用に伴う出血は 75%で全く認めず, 2 日以上続いたのは 2 例のみであった. 施行時期, 細胞診結果と出血の間に関連は認めなかった. またブラシ使用が原因と考えられた産科的合併症は 1 例も認めなかった. 綿棒擦過とブラシ擦過の同時施行例では, 5 検体中 4 検体で綿棒で細胞数不足から正確な評価ができなかった.
結論 : 妊婦への子宮頸部細胞診は, Cervex ブラシ®使用で安全に施行可能であり, 正確な細胞診結果を得るためにも有用であった.