日本臨床細胞学会雑誌
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症例
EUS-FNA 検体で診断可能であった胃のグロムス腫瘍の 1 例
坪井 智子高橋 恵美子古畑 彩子水野 里美和田 栄里子佐藤 允則櫻井 包子都築 豊徳
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2018 年 57 巻 6 号 p. 307-311

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抄録

背景 : グロムス腫瘍はグロムス細胞由来の腫瘍で, 通常, 四肢末梢の軟部組織や皮膚に発生し, 内臓発生はまれである. 今回, 超音波内視鏡下穿刺吸引術 (endoscopic ultrasound-guided fine-needle aspiration : EUS-FNA) 検体で診断可能であった胃のグロムス腫瘍を経験したので, 報告する.

症例 : 44 歳, 女性. 胃に粘膜下腫瘍が認められ, EUS-FNA が施行された. 細胞診検体では, 結合性の強い細胞集塊がみられ, 集塊中には粘液様物質や血管間質を認めた. 細胞集塊は N/C 比が高く, 均一な小型類円形核を有する細胞で構成され, 核クロマチンはごま塩状を示し, 核小体は目立たなかった. 細胞所見からカルチノイド腫瘍との鑑別を要したが, カルチノイド腫瘍とは異なり, 細胞集塊の結合性が強固で粘液様物質や豊富な血管がみられる点が鑑別に有用であった. 免疫染色の結果, αSMA, synaptophysin が陽性, CD56, chromogranin A, c-kit が陰性であった. 以上より, グロムス腫瘍と診断した.

結論 : 詳細な形態学的観察や免疫染色が, 診断に重要であった.

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