日本臨床細胞学会雑誌
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原著
超音波内視鏡下穿刺吸引法 (EUS-FNA) の採取圧の違いによる膵癌細胞像の比較検討
浜島 裕理松田 陽子江坂 四季音鈴木 明美今泉 雅之白幡 浩人木曽 有里児島 宏哉木村 勇里野中 敬介新井 冨生
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2020 年 59 巻 4 号 p. 165-173

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抄録

目的 : EUS-FNA は侵襲があるため, 十分な検体量を採取する方法を決定することは重要である. 本研究では, 穿刺時の陰圧の有無や順番, 穿刺回数による細胞像の違いを検討した.

方法 : 2015~2016 年に当施設で EUS-FNA の 4 回穿刺を施行し, 組織学的に膵癌と診断された 37 例を対象とした. 1, 2 回目はシリンジによる 10 ml 陰圧, 3, 4 回目は自然陰圧で穿刺する群を “陰圧先群”, 1, 2 回目を自然陰圧, 3, 4 回目を 10 ml 陰圧の群を “陰圧後群” の 2 群に分け, 4 回それぞれの細胞診標本を作製した. 異型細胞量, 非結合性, 壊死量, 血液量, 正常細胞量をスコア化, 統計解析した.

成績 : 陰圧後群では穿刺 2 回目の異型細胞が最も多く, 3, 4 回目に少なくなった. 陰圧先群では 4 回目で異型細胞が最も多かった. 陰圧先群に比べ, 陰圧後群のほうが 1, 2 回目と 3, 4 回目ともに異型細胞を多く認めた. また, 結合性の強さと異型細胞量は正の相関を示した.

結論 : 膵癌症例の EUS-FNA では, 最初に陰圧をかけないほうが異型細胞を多く採取できる可能性が示唆された. 結合性の弱い膵癌では異型細胞が少なくなるため, 少数の異型細胞を見落とさないことが重要である.

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