日本臨床細胞学会雑誌
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原著
サイトリッチレッドを用いた LBC 検体の保存温度における核酸品質への影響
安倍 秀幸河原 明彦貞嶋 栄司村田 和也髙瀬 頼妃呼牧野 諒央吉田 友子福満 千容篠田 由佳子内藤 嘉紀秋葉 純
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2021 年 60 巻 4 号 p. 212-218

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抄録

目的 : 核酸解析は疾患の特徴や治療選択のための重要な診断手段である. 本検討の目的はサイトリッチレッドを用いた細胞検体の保存状態における核酸品質に与える効果を調査することである.

方法 : われわれは, DNA 量や DNA の純度 (A260/A280) と DNA integrity number (DIN) 値における保存温度の効果について検討した. 培養細胞 (PC9) および臨床検体 11 例をサイトリッチレッドで 1 晩固定した後, 室温と低温 (4℃冷蔵) でそれぞれ 10 日間保存した.

成績 : サイトリッチレッドで固定した培養細胞は, 室温保存で DNA 品質に影響を示し, 10 日間冷蔵保存された未固定およびサイトリッチレッド検体は, DNA 品質に影響を示さなかった. 臨床検体の DNA 抽出量は, 室温保存において減少し (p<0.001), 低温保存は DNA の断片化を防ぎ DIN 値や純度 (A260/A280) のような DNA の質を安定させた (p<0.001).

結論 : 保存温度は細胞検体の核酸品質に影響を与えるので, 細胞検体は 4℃冷蔵のような低温で保管すべきである.

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