日本臨床細胞学会雑誌
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気管支擦過細胞診で診断し得た気管支カルチノイドの1例
入江 康司杉島 節夫入江 砂代笹栗 靖之森松 稔八塚 宏太
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1982 年 21 巻 2 号 p. 214-219

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抄録
血痰を主訴とし肺癌の疑いで入院し, 気管支擦過細胞診で気管支カルチノイドと診断された1症例について報告した. 細胞像は, 円柱上皮を背景に弱い平面的集団に散在傾向を示し, 一部ロゼット配列をみ, 淡いレース状の細胞質で偏在性の類円形均一なクロマチン増量をきたした核で典型的カルチノイドの像であった. 術後の検索では左上葉に小児手拳大の比較的境界明瞭な灰白色, 充実性腫瘤をみ, 組織学的にも充実性胞巣構造で均一細胞で構成された典型的カルチノイドであった. 電顕学的には原形質内に特有な120~300mμの中心に高電子密度のcoreを有し, 限界膜で囲まれた神経分泌顆粒を認めた. なお本症例は内分泌検査では異常なく, カルチノイド症候群もみられていない.
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