日本臨床細胞学会雑誌
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子宮腟部punch biopsy施行前後におけるcolposcopyおよび細胞診上の変化について
田崎 民和石田 禮載天神 美夫
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1982 年 21 巻 3 号 p. 541-549

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抄録
子宮腟部punch biopsy施行前後における細胞診, coiposcopy上の変化についてbiopsy前とbiopsy後2週目とを比較検討し, 次の結論を得た.
1) 良性例ではbiopsy後の修復は速やかで2週目ではすでに修復は終了し, repair cell等もみられない.
2) 異常例 (異型上皮, 上皮内癌, 浸潤癌) ではbiopsy部位の修復は遅延するか, あるいは正常移行帯または扁平上皮より上皮が伸びて修復された.前者はコルポスコピー異常所見の中心をbiopsyした場合にみられ, 後者はコルポ診の異常所見が正常移行帯または扁平上皮と接している部位をbiopsyした場合に多くみられた.
3) 浸潤癌を除く異常例における異常細胞の数はコルポ診の異常所見の占拠率に比例し, 特にbiopsy後はその差は顕著となった.
4) 浸潤癌を除く異常例における異常細胞の種類はbiopsy後では, より分化型のものが増加した.
5) 3), 4) よりbiopsy後は細胞診判定の下降がみられ, なかに細胞診陰性となるものがかなりみられた.
6) 浸潤癌ではbiopsyによる影響は少ない.
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