日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
Print ISSN : 0387-1193
ISSN-L : 0387-1193
針生検吸引細胞診で悪性線維性組織球腫が疑われた多形性脂肪肉腫の1例
入江 康司杉島 節夫入江 砂代笹栗 靖之迎 利彦小宮 節郎森松 稔北城 文男山中 健輔
著者情報
ジャーナル フリー

1982 年 21 巻 3 号 p. 582-588

詳細
抄録
臀部腫瘤を初発症状とし, 針生検吸引細胞診でM. F. H. と診断され, 根治手術後の組織診断が多形性脂肪肉腫であった65歳, 女性の症例について報告した. その細胞像は, (1) 大小の重積性集塊で, 一部 storiform like pattem をみる, (2) 細胞質は淡くレース状で, 多数の小空胞をみ, 一部印環細胞様細胞を散見, (3) 核は楕円形~不整形で, 7~35μ大と大小不同が強く, 大型になるほど核縁の不整切れ込みをみる, (4) 核クロマチンは増量し, 細顆粒状密で, ときに核小体をみる, (5) 2~5核の奇怪多核巨細胞を散見, であった. 以上の像は, M. F. H. に極めて類似し, 組織学的にも多形性脂肪肉腫とM. F. H. が考えられた. 電顕学的には, 観察したすべての細胞は0.5~1μ, 類円形脂肪滴を有した単核ないし多核型の脂肪細胞系細胞で構成され, M. F. H. の電顕像とは異なり, 多形性脂肪肉腫と診断した.
著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
前の記事 次の記事
feedback
Top