日本臨床細胞学会雑誌
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悪性中皮腫の4症例
森 睦子鷺野 英麿
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1982 年 21 巻 3 号 p. 589-596

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抄録
悪性中皮腫4例 (epithelial type2例, mixed type2例) の, 細胞形態, 染色態度を, 体腔液細胞診, 生検材料, 剖検材料について検索し, 文献的考察を加えた. 体腔液細胞診では, 腫瘍細胞は散在性または重積性に出現し, 円~楕円形の胞体はPAP染色で青緑色に染まり, 少数の不染性空胞も認めた. 核は偏在性または中心性, 核小体も著明で黒みがかった赤に染まった. PAS染色では, 症例1, 2, 4で, 胞体内に, 顆粒状またはびまん性に陽性物質を認め, 症例2では一部に塊状にも出現した. Alcian青またはコロイド鉄染色は, 4例の生検または剖検材料で, 間質と, 腫瘍細胞の辺縁部に線状に, または胞体内に塊状の陽性物質を認め, ビアルロン酸の存在が証明されたが, 陽性形態と, ヒアルロニダーゼ前処理による消化の有無と強弱には, 差異が認められた. また症例4では, 腫瘍中の酸性ムコ多糖類 (glyccseaminoglycan) の定量により, ヒアルロン酸と, コンドロイチン硫酸の共存を示した.
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