日本臨床細胞学会雑誌
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体内膜細胞診における腺腫性増殖症および高分化型体内膜腺癌の判定基準について
石井 保吉藤井 雅彦佐久間 市朗桐谷 寿子深堀 世津子若林 富枝杉下 匡藤吉 啓造石田 禮載大村 峯夫
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1991 年 30 巻 4 号 p. 651-656

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抄録
体内膜細胞診における腺腫性増殖症と高分化型体内膜腺癌の質的判定基準を設定するため, 全面掻爬による組織診で確認された腺腫性増殖症15症例26検体, 術後の組織診で確認された高分化型体内膜腺癌16症例26検体を用い, 細胞集塊の形態および構造について検討を行い, 以下の結果を得た.
1) 樹枝状細胞集塊は腺腫性増殖症では3.8%にみられたのみであったのに対し, G1腺癌においては73.1%に認められた.乳頭状細胞集塊は腺腫性増殖症, G1腺癌ともに全例に認められた.
2) 集塊内腺腔の密な検体は, 腺腫性増殖症で23.1%, G1腺癌で84.6%であった.
3) 腺腔のback to backは腺腫性増殖症で23.1%, G1腺癌では88.5%に認められた.
4) 腺腔内乳頭状増殖は, 腺腫性増殖症では34.6%, G1腺癌では84.6%に認められた.
以上より腺腫性増殖症とG1腺癌の細胞学的判定には, 乳頭状細胞集塊および樹枝状細胞集塊の有無, およびそれらの構造異型を観察することが重要であると考えた.
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