日本臨床細胞学会雑誌
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バルトリン腺由来の腺様嚢胞癌の1例
別府 理子日浦 昌道野河 孝充川上 洋介千葉 丈山内 政之亀井 孝子万代 光一
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2000 年 39 巻 3 号 p. 183-187

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抄録
背景: バルトリン腺癌の中でもきわめてまれで, 進行は緩徐であるが, 転移再発を来しやすい腺様嚢胞癌の1例を経験したので報告する.
症例: 症例は68歳で, 平成2年に近医で右外陰部腫瘍摘出術を受けているが, 廃院のため組織学的診断は不明である.平成6年頃より右外陰部有痛性腫瘤が出現するも, 放置していた.平成10年1月より腫瘤の増大傾向を認め, 精査加療目的にて当科を紹介された.内診にて右外陰部に鳩卵大の可動性不良の硬い腫瘤を触知したが, 穿刺吸引細胞診は患者が拒否したため, 施行できなかった.平成10年12月3日, 右外陰部腫瘍摘出術を施行した.摘出腫瘍は3.0×2.5×2.0cm大の境界明瞭で硬く, 捺印細胞診では, 大小の粘液嚢胞を取り囲む中等度異型, 円~類円形, 大小不同や核型不整が少なく, N/C比の軽度増大した腫瘍細胞がみられた.組織所見でも同様の腫瘍細胞が多数の小腺管様を形成し, 内腔には, エオジンに淡染する類) 硝子様物質の充満がみられ, 腺様嚢胞癌と診断した.
結論: 術後化学療法としてCEP療法を施行し, 現在無病生存中であるが, 進行が緩除のため長期間の経過観察が必要である.
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