日本臨床細胞学会雑誌
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愛媛県における子宮がん検診の実施成績
とくに子宮体がん検診に関して
日浦 昌道池谷 東彦福井 敬三重川 嗣郎二宮 みどり中田 美生佐伯 健二高岡 初男深田 千尋金子 真由美
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2000 年 39 巻 6 号 p. 459-464

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抄録
目的: 愛媛県における平成元年~10年 (1989~1998年) の子宮体がん検診の実施成績について検討した.
方法: 老人保健法に従い, 双合診後に原則的にオネストブラシまたはエンドサイトによる子宮内膜細胞診の検討を行った.
成績: 愛媛県の子宮頸・体がんを含めての総検診実施数は454,150人, 子宮頸がんは407人 (0.09%) に発見され, 子宮体がん受診対象者は2,135人 (0.47%), 検診実施数は1,566人 (73.3%), 要精検者数は53人 (3.4%) であった. そのうち17人 (1.1%) に子宮体がんが発見された.
年齢別細胞診の要精検者は50歳代に71.7%(38/53) を占め, 異常なし: 5人, 内膜増殖症: 29人, 子宮体がん: 17人, 追跡中: 2人である. 内膜増殖症は40, 50歳代に3人 (10.3%), 20人 (69.0%), 子宮体がんは50歳代に11人 (64.7%), 60~70歳代に5人 (29.4%) にみられた. 子宮体がん17人中4人に子宮頸がん受診時の頸部細胞診に陽性所見が認められた.
結論: 以上の成績から, 細胞採取法, 検体作成法, 内膜細胞診判定基準などの施設間の相違などを考慮しても, 高危険因子を考慮した老人保健法による子宮体がん検診は発見率が良好で, 50歳代の婦人に高く, 子宮体がん検診の積極的推進が示唆された. さらなる子宮体がんの早期発見のためには, 危険因子を有する無症状婦人のスクリーニングが今後の課題と考えられた.
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