日本臨床細胞学会雑誌
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細胞診自動スクリーニング支援装置AutoPapの評価
中山 啓三
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2001 年 40 巻 2 号 p. 204-210

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抄録

目的:子宮頸部の従来法作製標本を用い細胞診自動スクリーニング支援機AutoPap (以下AP) のprimaryscreening (以下PS) 機としての可能性や性能を細胞検査士 (CT) の判断と比較しPS機としての信頼性や問題点を分析検討した.
方法:reviewrate (以下RR) 75%で日常業務の3,410件を測定. さらに89.7%の陽性・疑陽性例を含む175件を用いRR75%と50%で二重に測定しCTの判断と比較検討した.
結果:日常業務3,410件の測定結果はRR75%で再検不要例中にクラスIIIa以上は認めず, 高率に陽性・疑陽性例を含む測定結果はRR75%で再検不要例中にクラスIIIaを1件認めその標本は退色傾向を認めた. RR50%ではクラスIIIaを5件, IIIbを2件認めたが, 異常細胞数少数例や集塊でのみの出現など標本作製上の要因も考えられた. 悪性例は1件も認めなかった.
結論:APRR75%で従来法作製標本は使用可能と考えられた. またRR50%として従来標本に利用した場合もクラスIV以上の標本を見落とすことはなかったが, 再検不要とする群にクラスIII症例が混入する可能性もあった.
APの性能は平面的で均一な塗抹, 的確な湿潤固定がされた標本ほどCTの判断と一致し, その能力が発揮される傾向を認めた. 頸部スミアの液状保存液や自動標本作製装置などを用いた標本作製法の改善がAP, CT両者の精度を高める手段として有用と考えられる.

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