日本臨床細胞学会雑誌
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子宮内膜細胞診疑陽性例の検討
構造異型を加味した判定基準を主体に
清水 恵子小椋 聖子小林 八郎豊國 伸哉則松 良明森谷 卓也桜井 幹己
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2002 年 41 巻 2 号 p. 89-94

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抄録
目的:子宮内膜細胞診は判定が困難な分野として認識されており, さらに各施設により採取法, 検体処理法, 疑陽性とする細胞診断基準が異なっている.今回われわれは当院に於ける細胞診疑陽性例の判定基準を主体にした検討 (特に構造異型を加味した判定基準に対する検討) を行い若干の知見を得たので報告する.
方法:1995年5月から2000年9月までの疑陽性例のうち組織診が施行された84件を対象とし, 細胞異型を中心に判定した期間 (期間A) と細胞異型に構造異型を加味して判定した期問 (期間B) の成績の差異について検討した.標本作製法はエンドサイト直接塗抹法で期間BではRPMI液による採取器具洗浄を加えた.
成績:検討症例84件の組織診断の内訳は期間Aでは良性23件, 増殖症21件, 腺癌7件, 期間Bでは良性11件, 増殖症21件, 腺癌1件であった.検体不良率は, 期間Aでは32.9%, 期間Bでは20%であった.
結論:細胞異型に構造異型を加味して判定した期間では, 細胞異型を中心に判定した期間に比べて増殖症の正診率が向上し腺癌の疑陽性率は減少した.また, 直接塗抹標本に器具洗浄標本を加えることにより検体不良率の減少がみられた.
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