日本臨床細胞学会雑誌
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Neutrophil-rich CD30+ Anaplastic large cell lymphomaの1例
兵頭 隆史小濃 啓子河野 哲也山田 茂樹
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2005 年 44 巻 2 号 p. 72-76

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抄録
背景:Anaplastic large cell lymphoma (ALCL) はその特徴的な細胞像, 組織所見により近年診断概念が確立された悪性リンパ腫の1亜型である.
症例:23歳の男性で, 右肩甲骨部の皮下腫瘤として発症した. 2002年5月頃より右肩甲骨部の圧痛, 腫脹が出現し近医で抗菌薬を投与され症状は一時改善したが, 同年10月に再燃し, 同月, 右肩甲部膿瘍の疑いで当院整形外科に紹介された. 切開排膿が施行され細菌培養は陰性で, 細胞診では好中球背景で散在性に異型細胞が疑われた. 入院後の組織診にてALCLと診断された. 画像診断では腫瘤は胸腔内にわたり径10cm大に及んでいた. 化学療法に一時的に反応したものの, 翌年3月呼吸不全のために死亡した.
結論:症例はneutrophil-rich CD30+ALCLと考えられ, 高度の好中球浸潤を炎症性背景と解釈したために, 細胞診断にて確定に至らなかったと推測される。
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