日本クリニカルパス学会誌
Online ISSN : 2436-1046
Print ISSN : 2187-6592
原著
Peginterferon α-2bとribavirinを併用したC型慢性肝炎治療における病診連携パスの構築と地域医療連携成立との関連の探索
芳賀 晴子浅井 秀樹浅田 学福島 紀子
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2011 年 13 巻 1 号 p. 5-11

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抄録

 C型慢性肝炎の治療法の選択として、ペグインターフェロンα-2bとリバビリンの併用療法がある。

 患者は、C型肝炎ウイルスの型と量により、24週、48週あるいは72週間、毎週1回のインターフェロンの注射を受けるために通院しなければならない。我々は、この注射の大部分を、地域医療連携を利用して診療を行えるように病診連携クリニカルパスを作成した。インターフェロン療法は、月4回の注射が必要であるために、患者が月3回連携診療所を利用し、月1回病院を利用するようにクリニカルパスを調整した。

 この病診連携パスを使用して2年半が経過した。インターフェロン療法における地域医療連携成立の要因を検討した。

 地域連携は、就業している患者で有意に成立していた(p=0.029)。かかりつけ医が、肝炎インターフェロン治療費助成金制度の契約医療機関である患者が、有意に連携が成立していた(p=0.002)。

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