日本クリニカルパス学会誌
Online ISSN : 2436-1046
Print ISSN : 2187-6592
13 巻, 1 号
日本クリニカルパス学会誌 第13巻 第1号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
原著
  • 芳賀 晴子, 浅井 秀樹, 浅田 学, 福島 紀子
    2011 年 13 巻 1 号 p. 5-11
    発行日: 2011/03/25
    公開日: 2022/01/31
    ジャーナル フリー

     C型慢性肝炎の治療法の選択として、ペグインターフェロンα-2bとリバビリンの併用療法がある。

     患者は、C型肝炎ウイルスの型と量により、24週、48週あるいは72週間、毎週1回のインターフェロンの注射を受けるために通院しなければならない。我々は、この注射の大部分を、地域医療連携を利用して診療を行えるように病診連携クリニカルパスを作成した。インターフェロン療法は、月4回の注射が必要であるために、患者が月3回連携診療所を利用し、月1回病院を利用するようにクリニカルパスを調整した。

     この病診連携パスを使用して2年半が経過した。インターフェロン療法における地域医療連携成立の要因を検討した。

     地域連携は、就業している患者で有意に成立していた(p=0.029)。かかりつけ医が、肝炎インターフェロン治療費助成金制度の契約医療機関である患者が、有意に連携が成立していた(p=0.002)。

実践報告
  • -患者および家族に対する満足度調査を通して-
    榊原 英晃, 銭田 良博
    2011 年 13 巻 1 号 p. 15-20
    発行日: 2011/03/25
    公開日: 2022/01/31
    ジャーナル フリー

     本研究は、地域医療連携を評価する手段の一つとして、大腿骨頸部骨折後の回復期から維持期における患者満足度調査を行ったものである。対象は、2005年1月から2008年12月までの4年間に、名古屋第二赤十字病院から当院へ転院された大腿骨頸部骨折の患者97名とし、無記名でのアンケートを郵送にて実施した。項目は選択式自記式とし、回答は本人または家族にお願いし、回収率は53.6%であった。結果として、主に以下が挙げられた。①自宅退院あるいは施設入所することに対して37.8%の方が不安、②想像していた退院後の生活と現在の生活を比較して37.8%の方が普通もしくは不満足、③受傷前の生活と現在の生活を比較して33.4%の方が普通もしくは不満足と回答され、④退院時の動作と比較して現在やりにくくなっている動作は一番に歩行が挙げられ、次いで階段の昇降、入浴動作、トイレ動作の順であった。患者の不安を軽減、満足度を向上させるためには、維持期のスタッフに伝達する地域連携パスに記載する情報を再検討する必要があり、それには患者が獲得した能力を維持・向上させていけるような実際の生活により即したADLにも着目すべきであると考えられた。また、その情報伝達方法についても一工夫する必要があると考えられた。

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