応用地質
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露頭観察に基づく新第三紀堆積岩中の水理・物質移行経路抽出の試み
杉山 和稔池田 則生齋藤 茂幸諸岡 幸一内田 雅大
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2003 年 43 巻 6 号 p. 372-381

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抄録
地下構造物の建設に伴う地下水環境にかかわる問題に対応するため, 岩盤中の水理環境および物質移行に寄与する構造を理解することが重要である. 岩盤の水理構造および物質移行のモデル化を行ううえでの調査技術を開発することを目的として, 新第三紀鮮新世の堆積岩を対象として調査を行なった. 調査の結果, 以下のような知見を得た.
・観察される割れ目はその性状, 方向性および形成時期等によっていくつかのグループに分類できる.
・特定の割れ目グループが主要な透水経路となっている.
・砂岩および泥岩のマトリクス部もわずかに水を通している.
これらの調査結果に基づき, 主要な透水特性の概念モデルについて検討を行った.
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© 日本応用地質学会
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