慢性難治性下腿潰瘍に対し, OASIS®細胞外マトリックスを使用した経過を報告する. 対象は当院下肢創傷ケア外来に通院中の原因の異なる難治性下腿潰瘍4例である. 結果は2例に良い経過が得られたが, 他の2例は改善がなかった. 自験例では,OASIS®の効果を得るためには適切な二次ドレッシング材の選択と適切な交換, デブリードマンが重要であり, 滲出液のコントロールと感染制御が創傷治癒に影響した. また鬱滞性下腿潰瘍の標準治療である圧迫療法は必須であり, OASIS®のみでは創傷治癒は困難であった. OASIS®と圧迫療法の相乗効果が創傷治癒を促進した.