日本フットケア・足病医学会誌
Online ISSN : 2435-4783
Print ISSN : 2435-4775
原著
重症下肢虚血症例に対するカテーテル治療Pedal artery angioplasty前後の足趾血流パターンと足予後との関連
深井 邦剛牛田 真奈加恋水 諄源矢持  良北田 勇也中田 真央森本 順子坂田 賀菜
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2024 年 5 巻 1 号 p. 37-43

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抄録

 包括的高度慢性下肢虚血 (CLTI) 患者の足潰瘍, 壊疽への治療において血行再建は必須の治療である. 難治性CLTI患者に対する足関節以遠のカテーテル的血行再建術の手法にpedal artery angioplasty (PAAI) があり, その有効性が報告されている. しかしながらPAAまで施行した症例でも創治癒が得られない症例に遭遇する. 今回, われわれはレーザー血流計によるPAA前後の足趾血流改善の有無と足予後との関連性について検討したので報告する.
 当施設において2018年3月-2021年6月までにPAAを施行し, レーザー血流計を用いて足趾血流を評価した連続21患肢 (18症例I) に対し, 後ろ向きに解析を行った. PAA後に血流が改善した症例は14例 (66.6%) , 非改善群は7例 (33.3%)であった. 平均経過観察期間20.4ヵ月 (±11.8ヵ月) の足予後を2群間で比較検討した.
 改善群と非改善群の創治癒率は78.6%と42.9% (p=0.10), 予期せぬ追加足趾切断は7.1%と28.6% (p=0.19), 大切断は14.3%と42.9% (p=0.14) であった. 統計学的有意差は認められなかったが, 血流改善群が非改善群と比べて良好な足予後が得られる傾向であった. 追跡期間中に発生した全死亡は非改善群で有意に高かった (14.3%vs 71.4%, p=0.017).

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© 2024 一般社団法人日本フットケア・足病医学会
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