本研究は, 日本フットケア・足病医学会 (JFCPM) 会員を対象とした横断的調査データを用い, 下肢創傷処置・管理業務に関わる医療専門職の意識と実態を明らかにすることを目的とした. 医師会員224名およびその他の医療専門職会員393名を対象として, 記述的横断研究を実施した.
下肢創傷に関わる医師会員は, 形成外科・皮膚科・血管外科・循環器内科の順に多く, 医師以外では看護職を中心に, リハビリテーション職や義肢装具士, 臨床工学技士など多様な職種が関与していた. 創傷管理や予防的フットケアは過半数が関与していた一方, 免荷およびリハビリテーションの関与割合は半数に満たず, これらの業務は「患者ニーズに十分対応できていない業務」として認識されていた. また, その他の医療専門職の65.6%は, JFCPM医師会員が不在の環境下で業務に従事していた.
これらの結果は, limb salvage (四肢温存) に加え, 多職種連携の強化を通じて免荷やリハビリテーションを含めたgait salvage (歩行機能温存) の視点を診療体制に組み込む必要性を示唆している. また, 足病に精通した医師の支援が得られにくい環境下で下肢創傷処置・管理業務に従事している会員に配慮した支援の必要性も示された.