2021 年 5 巻 1 号 p. 28-31
ACPの本質である自己決定権の法的基礎について、すべての国民は個人として尊重される。
「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で最大の尊重を必要とする(憲法13条)」を自己決定権の根拠規定と考える。突然訪れた終末期状態において、果たして患者が本当に何を望んでいたかは不明が多い。医師などの医療従事者から適切な医療情報の提供と説明がなされ、それに基づいて医療ケアを受ける本人による意思決定を基本とすることが重要であるが、それ以前に、日常の医療のなかで、人生の最終段階における医療ケアに対しての思いを表現することが必要である。そのため、ACPは「生命を脅かす可能性がある疾病」がなくとも、「いつでも話し合いたいときに始め」、「何度も繰り返し行う」ことが求められる。