2013年4月から2017年12月に当科でシスプラチン(CDDP)併用根治的化学放射線療法を施行した頭頸部癌症例計49例において,胃瘻栄養の必要性と治療効果について後方視的に検討した。経管栄養を使用した症例は計30例であった。喉頭癌では咽頭癌と比較して経管栄養使用率が低く,また経管栄養使用の有無と治療成績およびCDDP積算量との間に有意な相関は認められなかった。頸部リンパ節転移がなく予防的頸部照射のみの症例においても経管栄養使用率は低かった。治療前体重が64kg未満の症例で経管栄養使用例が多く,治療前体重64kg未満の症例において経管栄養の使用が治療中の体重低下を予防する傾向が見られた。