2024 年 33 巻 3 号 p. 301-309
プラチナ製剤感受性の再発・転移頭頸部扁平上皮癌に対して,ペムブロリズマブ単剤(P),もしくは化学療法の併用(P+C)による一次治療を行った24症例を後方視的に検討した。無増悪生存期間は両群ともに2.1か月,全生存期間はP群が7.0か月,P+C群は10.0か月であった。奏効率は,Pの18.8%に対しP+Cは50.0%と高かった。Log-rang検定で,PS 2の予後が不良で,PでのPS 2のOSは4.7か月とPS 0/1と比較して有意に不良であった(p=0.002)。PではPS 2の予後は不良であり,その適応は慎重に選択する必要がある。一方,P+Cでは縮小を要する症例での奏効が期待できる。