園芸学会雑誌
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栽植密度が促成チューリップの生育及び切花品質に及ぼす影響
青木 宣明, 吉野 蕃人
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1983 年 52 巻 3 号 p. 308-315

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抄録
栽植密度が早期促成チューリップ (1月開花) の生育や切花品質に及ぼす影響を知るため, 1979年にはDH系の‘Apeldoorn’及びSE系の‘Cassini’を1980年には‘Apeldoorn’,‘Cassini’及びT系の‘Trance’を供試し, 乾物生産面から検討を加えた.
1. 群落内日射量は促成期間中, 粗植区ほど多かった. しかし葉質を決定する葉積重の推移には, 日射量の影響が明らかでなかった.
2. 乾物生産量は,‘Cassini’は生育初期から中期にかけて,‘Apeldoorn’では生育初期に, 密植区の乾物生産量が標準区や粗植区より大であった. しかし開花時では逆に劣った.
3. LAIは密植になるほど大きく, とくに‘Cassini’では区間差が著しかった. また‘Cassini’ではLAIと単位面積当たりの球数とはおおむね比例していた.
4. CGRはほぼいずれの時期も密植になるほど大で,とくに‘Cassini’ではその傾向が著しかった. また‘Cassini’のCGRは生育中期まで急増したが, その後は一旦低下したのち再び増加した. 一方,‘Apeldoorn’のCGRの増加は生育中期まで小さく, 後期に著しくなった.
5.‘Apeldoorn’の切花品質は密植になるほど劣化した. しかし‘Cassini’や‘Trance’では栽植密度による差がなかった. また花蕾乾重量が個体全乾重量に占める割合は, 3品種とも栽植密度による差はなく, 茎乾重量は密植になるほど, 葉乾重量は粗植になるほどその割合は大となった.
6. 以上の結果を総合し, SE系の‘Cassini’やT系の‘Trance’では, 慣行栽植密度 (127球/m2) を上回る密植栽培が可能であることが示唆された. これに対しDH系の‘Apeldoorn’では慣行の栽植密度が適当であると推察された.
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