園芸学会雑誌
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ヒュウガナツ幼蕾の生理学的特性と自家不和合性について
山下 研介岩永 秀人
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1984 年 53 巻 1 号 p. 6-12

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抄録
ヒュウガナツの自家不和合性打破に及ぼす蕾受粉の効果について知見を増すため, 二三の基礎的実験を行い,以下のような結果を得た.
1. 幼蕾及び成蕾の柱頭, 花柱, 子房に含まれるタンパク様成分を, 等電点焦点法で分析し, 花蕾の齢の違いによる質的差異について検討を加えたところ, 可溶性タンパク, 糖タンパク, パーオキシダーゼに関して, 両花蕾間にはっきりとした差が認められた. しかしながら,エステラーゼ, アルカリフォスファターゼについては,さほど顕著な差は認められなかった.
2. 幼蕾柱頭上の分泌粘液は, 成蕾柱頭に比べて少なく, 受粉した自家花粉が粘液によって覆われる過程も遅れた. また, 花粉の発芽も遅れ気味であったが, 成蕾に受粉した場合と違って, 花柱内における自家花粉管の伸長はスムーズで, 受粉7日後には花柱最下部から子房内へ侵入した.
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