園芸学会雑誌
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ハウス栽培におけるニホンナシ‘幸水’の器官別乾物重構成, 貯蔵養分および花芽着生の特徴
内野 浩二弦間 洋
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1990 年 59 巻 3 号 p. 503-508

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抄録
ハウス栽培におけるニホンナシ‘幸水’成木を落葉後に掘り上げ解体し, 器官別乾物重構成および貯蔵養分含量を露地栽培のそれらと比較した. また, 落葉後の花芽着生状況をも調査した. ハウス区は3月上旬から5月中旬までビニル被覆を行った.
1. ハウス区の栽培樹は露地区のそれに比べて発育枝および2年生枝の乾物重が大きく, 逆に地下部のそれらは小さかった. そのためS/R率はハウス区の栽培樹が露地区のそれよりも大きかった.
2. ハウス区の貯蔵炭水化物含量はすべての器官で露地区より低く, とくに地下部で顕著であった. 地下部の1樹当たりの全炭水化物含量はハウス区が露地区の70%であった. また, 短果枝における糖含量にも差がみられ, ハウス区でのソルビトール含量は露地区の52%であった. 無機成分含量はほとんどの器官でハウス区が露地区よりも低く, ハウス栽培によって‘幸水’の貯蔵養分は著しく減少することが明らかになった.
3. ハウス区は露地区に対して腋花芽が49%も多かったが, 短果枝上の花芽は46%も少なかった. また, 前者は後者に比べ発育枝数は多かったが, 細く短かった.
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