抄録
CO2施用•光独立栄養培養条件下のバレイショ培養小植物体に関し, 明期と暗期の気温差DIF (DIF=明期気温-暗期気温) を小 (明期気温<暗期気温) とすることにより小植物体の全生体重および全乾物重をほとんど減少させずにシュート長を短くし, また葉数をやや増大させ得ることを明らかにした. 同-DIF条件下では, PPF (光合成有効光量子束) を高くすることにより, シュート長は短く, 他方, 全生体重, 全乾物重および葉面積は大となった. これらの結果から, 培養環境調節による培養小植物体のシュート長制御技術の一つとして, DIFが利用可能であることが示された.