抄録
トロポロン, ヒノキチオール, プルプロガリン, コルヒチンが核から取り出された若いモモ種子のエチレン生成とACC含量に及ぼす効果を調査した.これらの化合物の水溶液または懸濁液を処理するとエチレン生成とACC含量の増加が抑制された.250ppmのトロポロンとヒノキチオール処理では95%エチレン生成が抑制された.プルプロガリンとコルヒチンはトロポロンとヒノキチオールに比べて抑制効果が低かった.トロポロンとヒノキチオールは室温でも気化するので, これらの気体がエチレン生成に及ぼす効果についても調査した.濃度が高いほどエチレン生成抑制効果も大きくなった.モモ種子を気体のヒノキチオール中から空気中に戻したところ, ヒノキチオールの濃度が低い場合にはエチレン生成の抑制が解除されたが, 濃度が高い場合にはエチレン生成の回復は見られなかった.