園芸学会雑誌
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ウンシュウミカン果実における水溶性蛍光物質とそのクロロフィル代謝への関与の可能性について
倉田 裕文東 理恵中林 健一下川 敬之足立 勝
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2002 年 71 巻 3 号 p. 391-393

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抄録
ウンシュウミカン果皮に存在する水溶性蛍光物質の量的変化が, 蛍光分光三次元スペクトル法を使用し検討された.ウンシュウミカン果皮から抽出された水溶性蛍光物質は, Ex : 320-330 nm/Em : 420-440 nmの蛍光特性を示し, 老化の間に蓄積することが知られているリポフスチン様物質, およびクロロフィルーポルフィリンが酸化環裂した代謝産物であるFCCsの蛍光特性と極めて類似していた.樹上での水溶性蛍光物質量は, 黄緑色果実で増加し, 黄色果実で減少した.エチレン処理果実の水溶性蛍光物質量は, クロロフィルが急激に消失する時期に上昇し, 以後徐々に減少した.それに対し, 無処理果実では, 貯蔵の間ほとんど変化がみられなかった.本研究で得られた結果より, ウンシュウミカン果皮中に存在する水溶性蛍光物質のクロロフィル代謝への関与の可能性について考察した.
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