抄録
ミズゴケでドリテノプシスを栽培した場合の生育とイオン吸収に及ぼす培養液のイオン組成の影響について系統変量法を用いて検討した.葉中のクロロフィル含量は培養液中のイオン組成の影響を受けNO-3濃度の高い処理区で高くなった.生体重は培養液のイオン組成の影響を受け,K+の増加は茎葉部の生長を促進し,Ca2+の増加は茎葉の生長を阻害した.陰イオン組成は生体重に大きな影響を与えなかった.花序の生育も培養池のイオン組成によって異なった.陽イオン中のNH+4の増加によって満開日は早まった.陰イオンでは,SO2-4の増加は花序重を減少させた.ドリテノプシスのミズゴケ栽培における施肥組成の好適範囲は培養液濃度をΣMn±=8.5meq・liter-1とした場合,NH+4 16.6%~21.8%. K+ 38.3%~45.6%, Ca2+ 19.2%~24.9%, Mg2+ 17.0%, NO-3 64.8%~70.9%, H2PO4 10.7~13.7%, SO2-4 17.8%~22.3%となった.