確率降雨量と継続時間の関係(DD関係)に降雨強度公式としてTalbot公式R=at/(t+b)とSherman公式R=ctn をあてはめた.ここでRは確率降雨量,tは時間,a,b,c,nは定数である.
Talbot公式のa/bの値とSherman公式のcの値はともに短時間の大雨特性を示しており,これらの値の地理的分布は明瞭な緯度差を示している.Talbot公式のbの値とSherman公式のnの値はともに大雨の持続性を示しており,これらの値の地理的分布は地形との関連が明瞭である.
DD関係が両対数グラフ上で上に凸となることからDD関係に特徴的な時間があり,この時間は対数変換したTalbot式の曲率が最大となる時間(1+√5)b/2として求まり,この時間は大雨の持続時間とみなすことができる.
bとnの値の間の一対一対応およびbとa/cの値の間の一対一対応は解析的に証明することができる.a/cの値も,b とnの値と同様,大雨の持続性を示している.