水文・水資源学会誌
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原著論文
降雨強度公式の定数の意味と定数間の関係
須田 芳彦
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2018 年 31 巻 3 号 p. 166-177

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抄録

 確率降雨量と継続時間の関係(DD関係)に降雨強度公式としてTalbot公式R=at/(t+b)とSherman公式R=ctn をあてはめた.ここでRは確率降雨量,tは時間,abcnは定数である.

 Talbot公式のa/bの値とSherman公式のcの値はともに短時間の大雨特性を示しており,これらの値の地理的分布は明瞭な緯度差を示している.Talbot公式のbの値とSherman公式のnの値はともに大雨の持続性を示しており,これらの値の地理的分布は地形との関連が明瞭である.

 DD関係が両対数グラフ上で上に凸となることからDD関係に特徴的な時間があり,この時間は対数変換したTalbot式の曲率が最大となる時間(1+√5)b/2として求まり,この時間は大雨の持続時間とみなすことができる.

bnの値の間の一対一対応およびba/cの値の間の一対一対応は解析的に証明することができる.a/cの値も,bnの値と同様,大雨の持続性を示している.

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© 2018 Japan Society of Hydrology and Water Resources
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