農業農村工学会誌
Online ISSN : 1884-7196
Print ISSN : 1882-2770
 
SDGsと今後の農業農村工学
長野 宇規
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2017 年 85 巻 2 号 p. 119-122,a1

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抄録

2016年は持続可能な開発目標(SDGs)の対象元年であり,同時にパリ協定が発効した。今がレジームの大きな転換点であることを踏まえ,まず地球環境問題の流れを国連と国際研究の動向から読み解いた。次に産業域と紛争域に向かう日本のODAの方向性を論じた。最後に開発の目標を再確認し,自然資源管理の必要性を検討した。これらを総合すると,今後の農業農村工学は自然資源を適切に管理しうる人口が,生業の多様性を保ちながら農山村に居住できる基盤の創出を目標にすべきである。再生可能エネルギーへの急速な移行がこの動きを後押しする。日本と途上国を同列で考え,世界に展開することが可能になる。

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© 2017 公益社団法人 農業農村工学会
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