寒冷地の集中型バイオガスプラントでは夏期に余剰熱が発生するが,有効に利用されていない。北海道鹿追町では集中型バイオガスプラントの余剰熱をチョウザメ飼育施設の水温上昇に利用する試験を2014年から行っている。本報では,バイオガスプラントの運転シミュレーションによって20年分の余剰熱量を推定するとともに,チョウザメ飼育施設で実測した消費熱量との差を求めて,1年のうち,安定して水槽を加温できる期間が3月中旬から11月下旬であることを明らかにした。鹿追町では外部機関の助言を受けながら,生育のために最適な水温管理方法を調査しており,今後はその成果を反映させた余剰熱利用方法の検討が期待される。