2021 年 89 巻 4 号 p. 241-244,a1
コロナ禍により,アフリカではWFP推計で2億6,500万人が食糧危機にさらされ,小規模共同体農家(小農)への影響が懸念される。主たる要因は,私たち日本人が日常口にするコーヒー等換金作物主体農業を小農が営み,メイズ等穀物栽培が蔑ろにされて家庭の食糧安全保障が確保されていないためである。私たちの日常生活と小農の農業が直結しているのがグローバル化時代である。そこで,コロナ禍でも家庭の食糧安全保障を確保しSHEP導入により収益向上に資しているニャコンバ地区を,来るTICADVIII(2022年,チュニジア)で発信・提示していくことが,コロナ禍における小農の農業のあり方の参考になると考える。