平成28年熊本地震では,震源から約10km付近に位置する国営完了地区の一部幹線水路において,空気弁14カ所の案内が破損した。本報では,その原因が,地震動により遊動弁体が短時間に動かされることで発生した衝撃的な圧力であるとの仮説を,端部を閉塞した塩化ビニル管(口径100mm,長さ10m)に空気弁(口径75mm)を設置した模型管路を作成し,振動実験により検証した。その結果,負圧により遊動弁体が降下し,直後に正圧に戻った際に遊動弁体は上昇して,空気弁内に水撃圧が発生することを確認した。この時,案内の内側と外側に圧力差が瞬間的に生じることで,案内に大きな負荷がかかり,破損したと推察される。