2012 年 8 巻 2 号 p. 2_24-2_30
現場の経験に基づく産学連携のマネジメントについての評価を行い,運用面での問題を論じた.企業等の経験に基づくマネジャーの産学連携マネジメントの考え方は,しばしば確証バイアスによって歪められている可能性がある.このことによるリスクを低減するためには,そのモデルがどのような経験によって導き出されたのか,その適用範囲と限界を確認することが必要である.また実際に導入したマネジメントが本来の効果を上げているかどうか,データ等を取得してモニターを行うことが重要で,これらの活動が「現場発」の産学連携マネジメントの価値を向上させることにつながる.